時代雑感(6)経済と人権
会社は売上を伸ばさなければならなくて。それは、従業員に給料を払わなければならないから。
従業員は働かなければならなくて。それは、生活費を稼がなければならないから。
給料を貰えなければ、生活できず、家族を養えない。だから、会社を辞めさせられたり、給料を下げられたりすることのないように働く。
「生活(費)の保障」みたいなものを人質にとられて、働かされ続ける・・・
これでいいのかな、と疑問に思います。これって、多くの人が怯えながら暮らしている社会じゃないですか?自分の身に降りかかる恐怖を振り払うために、回りの誰かをたたき落としたり、つるし上げたり、揚げ足をとったりすることばかりの人間関係になってしまいませんか?
問題はなんなのか?原因はなんなのか?
ひとつには、資本主義の中のシステム自体の問題。資本主義の在り方の問題。沢山のお金を稼ぐ会社を作り、維持させることが最重要課題になっていることと関係があるのかな、と思います。(専門家ではないので、よくはわかりませんが。)売上につながる、お客さんの満足を第一に掲げて従業員のやりがいや安心感や人権や人格の尊重は、二の次にされてしまうような体制。
「心からの喜びとか感謝とかが自然体として育っていけば、良い会社になり、売上にもつながっていく」なんて言ったとしたら、それはきっと鼻で笑われてしまって、頭の中がお花畑なんて言われてしまう、そんな風潮。
環境対策とか、人権の重要視とか、いろんな問題に対して、真剣に取り組んでいく企業もあれば、売上を上げるための方法として、対外的な好感度を上げることが目的になっている企業もあるように思えます。
この何十年、技術は発展し続けても、コミュニケーションとか、人々の求めているものとか、大切なものは、少しも成熟していっていないように感じてしまいます。幸せってなんなのか?僕らはどんな世界を望んでいるのか?人と人はどう関わっていくのが良いのか?
一人一人が幸せに近い気持ちを持てる世界が良い世界だとするなら、それを実現させていくために、僕らはまだまだ学び続け、沢山の議論をしていく必要がありそうです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
NPO法人ぐんまアサーションラボ(ぐんまあさらぼ)