アサーティブに!(39)波の中で

 ポジティブ思考の人たちは、身の上に起こるすべてのことに良い意味を与えて現実を解釈しようとするのかもしれませんが、そんなにポジティブではなくても、振り返ってみて、「そのマイナスの出来事は必要だった」なんて思うことがあるのではないでしょうか?

 体調が悪くて仕事を休んで、いつもより余計に睡眠をとることができて、そのせいで元気になったということはよくあることだと思います。もしかすると、睡眠時間を確保するために、体が危険サインを出してくれたのかもしれません。

 気分の浮き沈みのような短い(?)周期で訪れるできごともあれば、体重の増減とか、筋力の増減とか、中期的なものがあったり、家族の成長に伴う生活や気持ちの変化とか、長期的な周期でやってくるものがあったり、100年に一度とかの、一人の人の一生の中に入りきらないような周期的なものがあったり・・・

 環境の変化が心の状態の変化に影響する人がいたり、あまり影響を受けずにいられる人がいたり、目の前の人の一言やちょっとした行動に大きく落ち込んでしまう人がいたり、または、異常なほどハイテンションになってしまう人がいたり・・・

 僕たちは環境の波に揺られながら、その揺られ方によって、自分の中に波ができてしまったりしながら、揺られ揺られながら生きています。そして、揺られ揺られ生きているものどうしが、全く異なる波の状態で面と向かってコミュニケーションをしていきます。欲張って引きよせれば、手元に集まった水は次の瞬間に自分から遠ざかっていき、相手に与えようとした水は、次の瞬間に自分の元に打ち寄せてくるように戻ってきたりする、そんな波もあります。

 時に自分で波を作り出して、相手の波に合わせるように寄り添ってみたり、自分の強い波に相手を巻き込んでしまうこともあるのかもしれません。

 誰もが大きな波の中にいて、そしてそれぞれが良いときとそうでない時を繰り替えす波を持っていると思うことが大切なのかなと思います。そんな波の中で楽観的になる自分がいたり、悲観的になる日があったり、相手も気分がハイな時と落ち込んでいる時とがあったり、怒りっぽくなってしまっている日があったり、と、そんな時間的な変化を含めて、自分自身を捉えたり、相手を受けとめたり、コミュニケーションを考えたりすることが大切なのかなと思っています。

 暑い日が続いています。それでも、涼しい日が必ず来ることを知っている自分がいて、今日の暑さの中にいることができているような気がします。必ずゴールがあることを当然のように信じているから走り抜けられた、そんな昔の部活動ことをちょっと思いだしました。

NPO法人ぐんまアサーションラボ (ぐんまあさらぼ)

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