アサーティブに!(38)決めつける
僕らは、自分自身を、運のいい人だとか悪い人だとかと決めつけてしまう。自分の性格はこんな正確だ、と決めつけてしまう。
自分自身を理解して生きていくために、それは必要なことかもしれません。
そして、自分の能力や行動特性も時に決めつけて、「僕は深く考えるのは苦手な人なので」とか「僕は行動力はない人なので」とか「僕はすぐ怒る人なので」「僕はタイピングは遅いので」「腕力、弱い人なので」とか、口にする。
自分の特性を知ることはとても大切で、すぐすぐには変えられない自分をきっちり知って、その自分と付き合いながら生きていくことは大切なことだとも思います。
ただ、ひとつ思うのは、それは場合によっては、変わることや成長することや、目標を実現させることを拒む言葉に似ているのではないかということです。
心が弱くなっている時には、こういう考え方は悪いプレッシャーになるかもしれませんが、心が少しだけ強さを取り戻した時には、1cm分だけ昨日と違うことをやって、30日続ければ30cm分。1年続けられれば、3m超の変化が起きます。決めつけは、この変化や成長へのステップを遠ざけてしまうように思います。
この、決めつけがちな特性は、相手に対しても、同じように決めつけがちになってしまう特性でもあるように思います。
いつもいつも元気で明るい人も、もともと元気で明るい人もいれば、頑張って明るく振る舞っている人もいる。いつもいつも力強く頼りになる人も、気分の浮き沈みの波の中で生きている。
自分がとても好きだと思う人も、好きだと思える部分とそうでない部分を持っている。
人に対しても自分に対しても、どれだけ決めつけを排除して柔軟でいられるかということは、人と人が関わりながら原因を作り、人と人が関わりながらその原因が結果につながっていくこの世の中で、大きな障壁を乗り越えていく力と密接に関わっているように思うのです。
決めつけ(メンタルモデル)から解放されて、自分自身とつきあう。解放されて、相手とつきあっていく。そんなことが重要だと考えています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
NPO法人ぐんまアサーションラボ(ぐんまあさらぼ)