アサーション(15)思い込みから解放
カツを食べると試合に勝つ。バロック音楽を聴くと心が落ち着く。心理学的に証明されたものもあれば、単なる思い込みもあって、その因果関係が証明されなくても、自分にとって良いことであれば最大限利用していくことが良いでしょう。この因果関係、じっくり考えるとなにかおかしいと気づくこともあります。
例えば、殴らなければ言うことをきかない。という人は、かつて誰かを殴ったら言うことをきくようになったという経験からそう考えるようになっているのかもしれませんが、本当にそこに因果関係があるのか、考えて見ると、殴る行為と同時に話していたことが心に刺ささる言葉だったことが本当の原因かもしれません。その時に相手を本気で思うまなざしを相手が感じ取ったのかもしれません。
そんなふうに考える時、「殴る」ことは、たまたまその時した行為であって、それは原因とは関係ないことなのかもしれません。雨が降ると気分がすぐれない。気圧などが直接関係しているはっきりと「因果関係」があることもあるでしょうが、雨に気づかなければ大丈夫な人がいたり、日照りが続いた後であれば、嬉しいこともあったり、時には、花の苗を植えて、雨よ降ってくれと願っていることもあったり、と実は「今日の気分がすぐれない理由」を今日の雨のせいにしているだけで、本当は別の不安材料があるのかもしれません。もし、雨のせいにしておく方が自分にとって都合が良いのであれば、雨のせいにしておくこともおすすめですが。
良い思い込みを自分の行動の力にしていき、悪い思い込みは、その因果関係を考えて、解放される選択をする。自分を見つめる時、人を見つめる時、そんな自由さを持つこともアサーティブに近づく一歩のように思います。
さあ、仕事に出かける準備をするぞ。仕事はいつも戦い。負けるわけにはいかない。戦うからには勝つのだ。カツを食べなくちゃ。とカツ丼が無性に食べたくなった時に、そんな理由をつけるのもあり・・・。
ということで、今日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。
NPO法人ぐんまアサーションラボ(ぐんまアサラボ)高橋祐紀 in 松本