アサーションを考えるとき、コミュニケーションの3つの形を考えます。

アサーション(アサーティブなコミュニケーション)の話をする前に前提を。

1.攻撃的(お互いの状況、気持ちなどを確認せず相手の行動を勝手に非難する態度と行動)

2.アサーティブ(相手の状況や希望、気持ちなどを理解しようと努め、自他を共に尊重する態度と行動)

3.非主張的(お互いの状況、気持ちなどを確認せず、自分が我慢すればいいという態度と行動。内心怒っていたり、傷ついていたりすることが多い)

相手や状況次第で、どの形が良いということではありませんが、わかりやすくスムーズなコミュニケーションをするためには、2番目の「アサーティブ」に伝えることは、とても大切です。

アサーティブなコミュニケーションの有効な方法にDESC法(デスク法)というのがあります。DESCとは

Descrive(描写する)

Express(気持ちを伝える)

Specify(特定の提案をする)

Choose(選択する)

の頭文字をとったもので、この4つの要素を考えながら、コミュニケーションをとる方法です。

D:大事なことは事実、状況、相手の依頼内容などをなるべく正確に共有することです。そのために、ひとまず感情はおいて、質問し、丁寧に聴くことをします。

E:言いたい気持ちや希望などを伝えたり、相手の気持ちへの共感を感情的にならずに伝えます。

S:そこには代替案や妥協案はないか、具体的で現実的な提案をします。

C:肯定的、または否定的な結果を想像して、自分はどんな行動を選択することが出来るか考え伝えます。新たな提案をすることもあるでしょうし、妥協案を良しとして受け入れることもあるでしょう。自分の考えと全く別の結果となったとしても、理解してもらうために自分も相手も尊重しながら伝えたという事実を大切にしてほしいと思います。

(参考文献 平木典子著 三訂版 アサーション・トレーニング 日精研 / 戸田久美著 アサーティブ・コミュニケーション 日経文庫 )